人が何か失敗したとき、ついこんなことを言ってしまいますね。
「どうしてそんなことしたの?」
「どうしてそうなったと思っているの?」
「ねぇ、どうして?」
こんな感じです。
「どうして?」「なぜ?」
このような問いを投げかけることで、
その原因を明確にする。
それは、同じことを繰り返さないためには大切なことかもわかりません。
本人がその時点で、気づけていない場合は、ですが。
とにかく、原因を明確にするためには効果的に働きやすいですが、
個人的な意見としては、この問いに時間をかけすぎだなーと思っています。
前フットサル日本代表監督であるミゲル・ロドリゴさんは、
日本の指導現場で気になることの一つに
「失敗を学びにつなげること」
というものを挙げられていました。
例えば、こんなシーン。
選手がシュートチャンスと感じ、シュートを放った。
しかし、そのシュートはキーパーに阻まれてしまった。
そしてその場面、シュートを打たずにパスを選択した方が、
自らシュートを打つことよりも得点の可能性が高そうに、指導者は感じた。
だから…
「なんでパスしなかったんだ?(このアホ)」
なんか嫌な心の声が混じった怒鳴り声が聞こえた。
残念ながら、このような現場はまだまだ存在するのではないでしょうか。
しかしミゲルさん的に言うと、この場面は
「失敗を学びにつなげる」チャンスと捉えることができますね。
例えば…
(原因というか意図確認)
「どうしてあそこでシュートを選択したのかな?」
(他者理解)
「なるほど。こうこうこういう考えで、シュートを選択したんだね。」
(目的の確認)
「サッカー(フットサル)の目的はなんだっけ?」
(未来思考)
「あの場面、どうすればその目的を果たせただろうか?」
「似たようなシチュエーションが訪れたとき、どのようなことを考えたら良さそうかな?」
(選択肢の共有)
「シュートを打つフリしてパス」
「パス出すフリして、もしキーパーがパスにくいついたらシュート」
「キーパーがすごい出てきたら、パスするふりしてドリブルでかわしてシュート、またはループシュート」
ってのもあるよね~みたいな。
何か失敗があった際、
会話というか振り返りのボリュームをどこで持たせるか
ということが、成長や主体性の引き出し、自信の構築に向けて非常に大切になるかと思います。
「どうして?」という質問ジャンルで長々と指導するのは、
ただ単に選手の「学ぶ姿勢に蓋」をしてしまうだけだと私は考えています。
是非、「どうして?」「なんで?」という振り返りに時間を割くことなく、
「どうすれば?」という未来思考の問いや考える機会を
増やしていきたいものですね。
そうすることで、より取り組んでいることへの主体性や探究心が
高まっていきますのでね!
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