学習塾・灘学習院の学院長である
江藤宏氏の著書『東大・京大に合格する子どもの育て方』にて、
『「考える力」が求められる問題に対応することができる子とは?』
という問いが立てられていました。
その問いへの応えとして、「頭の柔らかい子」と話されています。
一つの概念のとらわれることなく、多様な考え方で物事を見る力とも言えますね。
前提として、
「問題を解くため」でも「大学進学のため」でもなく、
「生き抜く力」を育むための、「考える力」になります。
では、この「頭の柔らかさ」はどのように育むことができるのか?
それは、保護者さまの関わり方、つまり
保護者さまが扱う「コトバ」にポイントが隠されていると話されています。
「頭の柔らかさ」の成長を妨げるコトバとして挙げられているのは2点。
1、好奇心や知識欲への否定
子どもの「なんで?」「どうして?」に対して、「うるさいな~」とか「忙しいから後にして」など、
子どもが自主的に「物事を考える準備」を整えた状態にも関わらず、
それを台無しにしかねない対応について気をつけなければならないと話されています。
これについては、同様なことをアグネス・チャンさんも話されていました。
子どもが感じた「疑問」に対して、後回しにすることなく「即座に」向き合うことが、
子どもの「考える力」を育む手助けとして重要なポイントになりそうですね。
2、正解を教える
子どもの「なんで?」「どうして?」に対して、「それはこうこうこうだよ」と正解を教えること。
一見、疑問に対して「正しい知識を与える」ことは、子どもにとって良いことだと考えがちです。
しかし、「考える力」の育成、いわゆる「生き抜く力」の育成という観点で考えると、
「自分で考える」という「機会を奪う」ことにも繋がりかねないということです。
知識はとても重要なものですが、それは「覚える」ものではなく、
「自ら考えて手に入れること」にこだわることが大切であるということです。
であれば、幼児教育の一環として何かしらの知識を蓄積するようなアプローチは、
もしかすると子どもの「考える力の育成の妨げ」になってしまう可能性もあるということです。
以上のことから、
保護者の方が今日からできる「子どもの考える力を育む関わり方」は、
子どもの「なぜ?」「どうして?」に対して、
「その疑問はおもしろいね~!でも確かに、どうしてなんだろうね?一緒に〇〇で調べてみようか。」など、
たとえその疑問の答えがわかっていたとしても、
「即座に正解を与える」のではなく「考えることを共有すること」です。
そのような工夫を保護者の方がコツコツと継続していくことで
子どもの「考える力」、つまり「生き抜き力」を育んでいけるとしたら、
短期的な成果は見えなかったとしても、必ず子どもの基盤づくりに貢献していると信じて…
家庭教育を少し頑張ってみるのも良いですね!!
参考「平凡な頭で東大・京大に受かる親子のちょっとした工夫」
https://gentosha-go.com/articles/-/25046
コメントをお書きください