皆さんの中に「ペーシング」というコミュニケーションスキルをご存知の方は
多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ペーシングというスキルは、相手に安心感や居心地の良さを感じてもらうスキルであり、
信頼関係をスムーズに構築していくことに長けているスキルとして、
営業等のビジネスにおいては常識的なコミュニケーションスキルの一つになります。
このペーシングのポイントをサラッと確認しておくと…
・話し手が話すスピードやテンポに合わせる
・話し手が話すトーンや声の大きさに合わせる
などとなります。
実際私も法人営業をしていた際に意識的に試していましたが、
やはり効果はあるように感じていました。
もちろんこのペーシングスキルはあくまでもスキルになるため、
良質なコミュニケーションが取れているかどうかをペーシングの良し悪しで判断することは難しいと思います。
また、対話が成り立っているかどうかは、もっと本質的な部分が確実に存在すると考えています。
そんな中、ここ最近、2歳弱の子どもと会話(だいぶ理解できる言語が増えてきた)している際に、
ふと感じたことがありました。
それは、「相手の情報処理スピード」に合わせていくというペーシングが、簡単なようで難しいなと。
例えば…
子どもと保護者とで、サッカーの振り返りをする対話を例として考えてみます。
(話し手のスピードやテンポ、トーン等を合わせた状態で)
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【 ○子ども ・ ●保護者 】
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●
さっきの試合でさ、仲間がバイタルでボール持ってたとき、ダイアゴナルで動いたじゃん?
あのときさ、あえて背後を取らなかったの?
○
…んーと…
●
後半入ってすぐの場面ね。
結局パスは出てこなくてフリーランになったわけだけどさ。
どう?
○
…んー(あれ?質問って何だっけか?)…
●
やっぱりオフサイドを意識してたから?
○
うん、そう。
●
だったら良いんじゃないかな!
惜しかったな!
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…こんな感じです。
この子は別に、知らないワードがあったわけではなく、単に質問を畳み掛けられ、
頭が混乱しているときに、保護者からそれっぽい選択肢を与えられ、「それだ」と話を丸く収めました(笑)
こんなこと、思いの外ありませんか??
これは、相手の「情報処理スピード」に合わせるペーシングができていなかった一例になると思います。
(サッカー用語がわからない方はそもそも謎過ぎましたね…すみません…)
子どもと話をしているとき、私の言葉を一生懸命頭の中で処理している様子が見られ、
「あーこれ、処理が完了する前にまた別のことを言っちゃうときあるよなー」なんて思い、
自戒の念も込めて書かせていただきました。
少しでも、日々のコミュニケーションを見つめ直す機会になれば幸いです^_^
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