皆さん、「割れた窓の理論」ってご存知でしょうか?
環境犯罪学上の理論なのですが、なんともまぁ、私この理論が大好きでw
初めてこの理論を知ったときに強い衝撃と感銘を受けて、
『これを教育に活かすとしたら?』
『これを接客業に活かすとしたら?』
などなど、色々と思考を巡らせ、実践してきたものです。
ここで一旦、「割れた窓の理論」のことを確認しておきましょう^_^
まず、【治安が悪化するまでの流れ】を以下のように考えていきます。
1、建物の窓が割れているのを放置する
2、犯罪を起こしやすい環境が生まれる
3、ごみのポイ捨てなどの軽犯罪が起きるようになる
4、さらに環境が悪化していく
5、凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するようになる
つまり、凶悪犯罪等の犯罪の防止としては、
「割れた窓を一枚ですら放置することなく、修復するということがカギを握る!」
ということになります。
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割れた窓の理論とは?
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軽微な犯罪も徹底的に取り締まることで
凶悪犯罪を含めた犯罪を抑止できるという環境犯罪学上の理論のこと
この理論を実際に活用した成果を出した例として有名なのが、
「ニューヨーク警察」です。
1994年当時のニューヨーク市というと、
今のようなアーティスティックな印象というよりも
「犯罪多数都市」という印象の方が強い街でした。
この状態からの脱却を目指し、ニューヨーク市は「割れた窓の理論」を応用し、
治安の回復に乗り出しました。
一体どんなことをしたと思いますか??
軽微の犯罪を徹底的に取り締まる……
当時、HIPHOP文化の一つである「グラフィティ」というアートが、
ニューヨーク市を走る地下鉄の至る所に描かれていました。
これを消しては描かれ、消しては描かれ…
根気強く徹底的に消したそうです。
また、街中で倒れている自転車を起こし続けたそうです。
このように、「落書き」と「転倒自転車」の対応を徹底的に行った、
と言われています。
そしてその結果、5年間で犯罪の認知件数が激減!!
具体的には、「殺人が67.5%」「強盗が54.2%」「婦女暴行が27.4%」減少し、
ニューヨーク市の治安は著しく回復していったのです。
この「割れた窓の理論」を学校で活かすとしたら…
凶悪犯罪を「いじめ」とし、
軽微な犯罪を「ごみの分別」と私は考えました。
「いじめ」を「ごみの分別」で防止する!
そう心に誓い、徹底的に「ごみの分別」に着手しました。
私はもともと、声かけ等も大事だが、
環境整備が人に大きな影響を与えると考えていました。
よって、まずは全クラスのごみ箱が「分別しやすい状態」であるのかどうかチェックし、
POPに弱さを感じたら、そこを一つひとつ改善していきました。
そしてそれと同時に、HRや学校行事、授業等で各クラスに入ることがあれば、
まずはごみ箱をのぞき、その場でごみの分別を開始。
生徒たちはその音に反応し、
こちらをチラチラ見て「……。」こんな感じでした。
分別が授業前に間に合わい場合は、
授業中に問題を解いてもらったりしているときに教室の後ろでガサガサガサ。
なんとなーーーく、伝わるように気まずい空気を作っていましたw
こんなことを徹底的に行い続け、
数ヶ月経った頃からはすっかりごみの分別に手を加える必要がない「文化」が形成されていきました。
『すごいやん!「割れた窓の理論」!!』
私はそう思いましたw
この他にも、「机と椅子の整理整頓」や「張り紙の掲示方法」、
もちろん「制服の着こなし方」など、色々な場面でこの理論を活用し、
『学校の文化』を形成していきました。
もちろん何かしらのことを徹底していく上で、
【徹底していく価値は何なのか?】ということを皆に納得してもらうことは最低限必要になります。
そこは、絶対に自分の言葉が必要になってくるので、頑張りどころになりますが、
「割れた窓の理論」は環境をつくっていく、文化をつくっていく上で効果的であることは
間違いないと思います。
もし今、会社内や学校、ご家庭の中で何かしらの「文化」を形成していきたいとお考えの方は、
改めて「割れた窓の理論」をチェックし、ご自身が置かれた環境に置き換えて考えてみることを
オススメいたします^_^
ブロークンーウィンドーーー!!!
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