ビジネス・ブレークスルー大学学長である大前氏が語られていました。
『英語力を高めてきた諸外国の共通点は「危機感」です。
このままでは「食っていけない」という危機感が、英語力を高めた大きな要因となっています。』
危機感から英語力を高めてきた、諸外国の具体例が以下となります。
フィンランド
冷戦終結後に深刻な経済不況に陥り、そこから世界で稼げるグローバル人材の育成という方向に教育の舵を切った。
台湾
大陸の脅威に常にさらされていることから、いざとなったら世界中どこでも生きていけるように、
中国語・英語・日本語の3ヶ国語を習得している人が多い。
インドやフィリピン
貧困から逃れるために英語とITの力をつけて国外脱出という大志を抱く若者が多い。
ベラルーシ
独裁者からの圧政から逃れるために多くの学生がITと英語を学んでいる。
そういった意味で、日本人には危機感が乏しいと言わざるを得ません。
諸外国の例から考えれば、
日常生活が脅かされるほどの不景気が国全体を襲うようなことが、現時点でないためでしょう。
生活苦が訪れない限り、危機感は生まれてこないのか?
しかし、そのような「生きることへの危機感」以外で危機感が生まれることはないのでしょうか?
そんなことはないはずです。
少しでもわかりやすくイメージしていただくために、
部活動におけるレギュラー争いを例として考えてみます。
*************************************
もう少しでレギュラーになれそうな子がいるとします。
この子は「試合で活躍してチームに貢献したい」という思いから、
「レギュラーになりたい」という願望を抱いています。
でも学年的に引退まで時間がない。
あと2ヶ月以内にレギュラーにならないと最後の大会には間に合わない。
そこでこの子は改めて考えるわけです。
どうしてレギュラーになれていないのか?
どうすればその差を埋めることができるのか?
まず今着手すべきことは何なのか? などなど
*************************************
以上の例からも、
危機感というものは「目的意識(願望)」「状況把握(現状理解)」「課題発見(現状分析)」など、
いわゆる「思考力」によって生み出されるものであると考えられます。
その上で、
課題解決の筋道づくり、行動、検証、修正などによって
その危機感と向き合い、その過程を通して成長を遂げていくことになるわけです。
つまり、まずは「危機感」を感じるために必要となる「思考力」を磨きまくることが、
生き抜いていくために必要な行動を生み出すポイントなのではないかと考えています。
「思考力」はどのように高めていくことができるのか?

一つのアプローチとして、「Why型思考」がわかりやすいのかなと思います。
昨年こうだったから今年も…
とりあえずやれってことだからやろうか…
ムダか効果的かを考えることもなく何となく作業…
このように、特に疑問を持つことなく作業に取りかかる「What型思考」とは違い、
その行動は「なぜ行う必要があるのか?何を目的としたものなのか?」といったことを、
いちいち思考するモノの見方のことを、「Why型思考」と言います。
参照:「Why型思考が仕事を変える(著:細谷功氏)https://amzn.to/393c2QP」
これは自分一人でもトレーニングを重ねていくことは可能だと思います。
例えば、日記などで
「なぜ今日このような行動をしたのか?時間の使い方の意図は?」などを自問自答してみても良いと思います。
ただ、そのようなトレーニングを繰り返していく中で、
ある程度行き詰まり感と言いますか、変化を感じられなくなるときが必ずくると思います。
なぜなら、そもそも自分に投げかける質問の視点がワンパターン化することで、
思考が活性化しない、「自分にとっては楽な思考の仕組み」が作り上げられるからです。
そこで、誰か違う人の視点が、自分の思考を活性化させるカギとなってくるわけです。
あなたも良いパートナーに恵まれますように^_^
参照:PRESIDENT 2020.4.3号 ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前研一氏
▽ コーチング関連はこちらから
▽ 教育基礎力関連はこちら
コメントをお書きください