
まず、「なぜ目的を持つ必要があるのか?」ということについて確認していきます。
人の行動は主に「目的」や「想い」、「欲求」をもとに選択されていくものです。
例えば、「怒る」という行動が起きたとしましよう。
「なぜ怒ったのか?」
「〇〇という行動が許せないし、これは繰り返してはいけないことだと思ったから」
という理由があったとしたら、この「怒る」という行動には
同じことを繰り返さないで欲しいという「想い」や
それを認識してもらいたいという「目的」があったと言えるでしょう。
このように、全ての行動には
「目的」や「想い」、「欲求」というものが背景にあると考えられるものです。
さて、もしここの行動に一貫性がなかったとしたら、
相手はどのような感情を抱くことになるでしょうか?
相手からすると、「何考えているんだ?」「わけわからん」など、
「不信感」が生まれやすくなることは言うまでもありません。
では、このような「不信感」を抱く相手が言っていることを
あなたは素直に受け止めたいと思いますか??
とても難しいのではないかと思います。
だからこそ、人の成長に関わっていく人であればあるほど、
自身の行動に「一貫性」を生み出す努力が欠かせないと言えるわけです。
ご家庭内で「一貫性」を生み出すためのポイント
結論から言ってしまうと、
『日々の些細なコミュニケーションを「家庭教育の目的」に沿ったものにする』
これだけだと思います。
シンプルだからこそ、難しい。
しかし、この積み重ねが人の成長に関わることができるポイントであり、
その魅力を実感するためには必要不可欠な視点と言えます。
- 何のためにその言葉を伝えたのか?
- 何のためにその関わり方をしたのか?
これらの目的や想いが相手に伝わり、
それを相手がポジティブに受け取れるように工夫すること。
ここに教育力が問われてきます。
家庭教育の目的を考えるためのヒント
保護者として、というより一人の人間として、どう生きているのか?どう生きていきたいのか?
こういった部分を深く考え、言語化していく中で、
家庭教育の目的というものは徐々に生み出されていくものだと私は認識しています。
ですので、実際に「我が家における家庭教育の目的」を明確にされたい場合は、
誰か第三者の人に介入してもらうことで言語化していかれることをおすすめしています。
その方が圧倒的にスムーズかつ核心に迫れるはずです。
そこで今回は、お子さまへの願望として大きな共通項でなるであろう
「生き抜く力を育みたい」「幸せになってもらいたい」という2点を参考に、
家庭教育の目的を考える機会にしていきたいと思います。
1、「生き抜く力を育みたい」
まず、「2020年に求められる能力のトップ2」はこちらになります。
- 複雑な問題解決力「答えのない問題を解決していく力」
- クリティカルシンキング(批判的思考)「なぜなぜ」
皆さんはご家庭の中で、
これらの能力をどのように伸ばしていくことができるでしょうか?
それを考えていくにあたり、それぞれの能力をもう少し具体的に見ていきます。
- 複雑な問題解決力
答えが明確ではないからこそ、個人としての「主張と理由」を「自分の言葉で」表現できるように
鍛錬を重ねていくことが大切になる。
そのためにできること
「本人がどうしたいのか、それはなぜなのか」を保護者から子どもに『問いかける』
- クリティカルシンキング
様々な物事に「疑問を持つ習慣づくり」が大切になる。
そのためにできること
「なんでどうして」を子どもが保護者に『問いかけられる環境をつくる』
保護者から子どもに「問いかける」場面は頭に思い浮かびますでしょうか?
子どもなりの「主張と理由」を「自分の言葉で」表現できるような手助けは、
どのような場面でならチャレンジできそうでしょうか?
また、子どもが保護者に「問いかけられる環境」はどのように作り出すことができそうでしょうか?
子どもの成長は、保護者のチャレンジから生まれる。
なんてプレッシャーを与える気はありませんが、
それは「事実」だと思いますので、せっかくここまでお読みいただいたのであれば是非考えてみましょう!!
2、「幸せになってもらいたい」
大大大前提として、「子どもの幸せと保護者が抱く幸せが違う可能性がある」
ということを決して忘れてはいけないポイントとして踏まえた上で、
ご家庭内で「幸福感を高めていく」ポイントとは?
ということを考えていきます。
早速結論から言ってしまうと、
子どもの幸福感を高めていくために大切なことは「選択肢を提供すること」になります。
物事は何にせよ、子ども自らが積極的に行動している自覚を本人が感じたとき、
子どもの幸福感は高まっていくと言われています。
また、「幸福感が高い」と「生産性やパフォーマンスも高まる」ことが様々な研究で明らかになっているため、
子どもの能力開発という面から考えても、「幸福感を高める」関わりは、保護者として望む結果に近づくヒントになり得るはずです。
この内容に関しては、YouTubeの動画でも詳しくお話していますので、
もしよろしければそちらもご覧いただけたらと思います^_^
まとめ
目的を意識してコミュニケーションを図っていくことで、
日頃の些細な関わりにブレが生まれないようになっていきます。
これはつまり、
何が求められいるのか、何を意識して欲しいと考えているのか等、
子どもを混乱させることがなくなっていくため、より伝えたいことが「伝わる」ようになっていきます。
もちろん、保護者が考える通りに子どもが行動すれば「OK」なわけではありません。
しかし、成長を後押ししていく存在で在るためには、
不信感ではなく、信頼感のある関わりを研ぎ澄ましていくことは大切になります。
ご家庭における教育の目的を何とするのか?
もし、大切なことがいくつかあるとしたら、その優先順位をどう考えるのか?
是非一度ご家庭で考えたり話してみたりしてみてはいかがでしょうか^_^
また、今回は「生き抜く力を育む」「幸福感を高める」という視点で、
以下3点について考えてきました。
- 「主張と理由」を自分の言葉で表現できるように「本人がどうしたいのか、それはなぜなのか」を『問いかける』
- 様々な物事に疑問を持つ習慣づくりを手助けするために、「なんでどうして」を『問いかけられる環境をつくる』
- 日常生活に選択肢を与える工夫を
是非、一緒に考えてみたい!という方がおりましたら、お気軽にお問い合わせいただけたらと思います!
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